SEO健康診断を自分でやる手順 — 無料でできる範囲と限界
SEOの健康診断は、無料ツールと手作業でもかなりの範囲をカバーできます。この記事は「出し惜しみせず」手動の全手順を書きました。そのうえで、手動では現実的でない部分がどこかも正直に示します。
公開日: 2026年8月16日 / 最終更新日: 2026年9月6日
手順1: Search Consoleで全体像を見る(15分)
- 「ページのインデックス登録」→ 登録済みページ数は想定と合っているか。未登録の理由の内訳に異常はないか
- 「検索パフォーマンス」→ 過去3ヶ月の表示回数・クリックの傾向。急落があればその時期に何をしたか
- 「セキュリティと手動による対策」→ 該当なしであることを確認
- 「クロールの統計情報」(設定内)→ サーバーエラーの割合、応答時間の傾向
Search Consoleは「Googleから自サイトがどう見えているか」を知る唯一の一次情報源です。未登録ならこの機会に登録してください。無料です。
手順2: 主要ページを1枚ずつ確認する(1ページ5分)
検索流入を狙う重要ページ(トップ・サービス・主力記事)について、ブラウザだけで確認できる項目です。
- ページのソースを表示し、title・meta description・h1がページ固有の内容になっているか
- canonicalが自分自身を指しているか
- meta robotsにnoindexが入っていないか
- スマートフォンで表示して、レイアウト崩れや横スクロールがないか
- 主要な内部リンクをクリックして、404や意図しないリダイレクトがないか
手順3: PageSpeed Insightsで速度を測る(1ページ2分)
PageSpeed Insights(Google提供・無料)に主要ページのURLを入れ、モバイルのスコアとCore Web Vitals(LCP・CLS・INP)を確認します。
スコアの数字に一喜一憂する必要はありません。見るべきは「実際のユーザーの環境で不合格になっている指標があるか」です。あれば、そこが改善対象です。
手順4: robots.txtとsitemap.xmlを確認する(5分)
- https://自分のドメイン/robots.txt を開き、意図しないDisallowがないか
- https://自分のドメイン/sitemap.xml が存在し、主要ページが載っているか
- robots.txtにSitemap行があるか
手動診断の限界 — 正直な話
ここまでの手順で、主要ページの健康状態はかなり把握できます。ただし手動には構造的な限界があります。
- 全ページは見られない — 手順2を100ページやると8時間超です。事故は「見ていないページ」で起きます
- ページ間の関係が見えない — title重複・孤立ページ・リンク切れは、複数ページを突き合わせないと発見できません
- 変化に気づけない — 診断した翌日にnoindexが混入しても、次に手動確認するまで気づきません
- 網羅性が人に依存する — チェックリストにない問題(hreflang・構造化データ・Mixed Content等)は、知らなければ確認しようがありません
自動化の使いどころ
手動診断と自動診断は対立するものではなく、役割が違います。手動は「重要ページを深く」、自動は「全ページを漏れなく」です。
Smash SEOは、この記事の手順2〜4に相当する確認をサイト全体に対して一度に実行し、問題を優先度順に並べます。無料診断は会員登録後1回。まず手動で主要ページを見て、全体の網羅は自動に任せる、という組み合わせが効率的です。
よくある質問
診断はどのくらいの頻度でやるべきですか?
最低でもサイトの大きな変更(リニューアル・テーマ変更・大量ページ追加)の後には必ず。平常時は月1回程度の確認で、多くのサイトには十分です。
無料でここまでやれるなら、有料ツールは不要では?
サイトが小さく、変更頻度が低いなら手動で足ります。ページ数が増える、複数サイトを見る、変化を監視したい、となった時点で自動化の費用対効果が逆転します。
関連記事
- 無料でできるSEO診断ツール比較 — それぞれ何が見えて、何が見えないか
「SEO診断ツールおすすめ○選」という記事は多いですが、実際には各ツールで見える範囲が全く違います。この記事は当サイト(Smash SEO)自身も比較対象に含めた上で、自社の制約も含めて事実だけを書きます。 - Screaming Frogの使い方と、ブラウザで済ませる選択肢
Screaming Frogは技術SEO実務の世界的な定番ツールです。この記事では基本の使い方を解説したうえで、「英語UIとデスクトップアプリの習熟に時間を使いたくない」場合の選択肢についても、公平に整理します。 - 内部リンク設計の実務 — 構造・アンカーテキスト・可視化
内部リンクは「自分で完全にコントロールできる唯一のリンク」です。外部リンクの獲得は相手次第ですが、内部の設計は今日変えられます。原則はシンプルで、「重要なページほど多くの、意味のあるリンクを受ける」構造にすることです。 - SEO監査レポートの作り方 — 顧客に伝わる構成とテンプレート
監査レポートの目的は「問題を列挙すること」ではなく「顧客が意思決定できること」です。技術的に正確でも、読み手が次のアクションを決められないレポートは仕事をしていません。伝わるレポートの構成を、順を追って解説します。